生命保険のサイト

生命保険で損をしないために

生命保険はイメージに騙されてはいけない

   

 「社会人になったら保険は入るもの」

 「やはり大手は信頼できる」

 「大手の売れ筋商品ならば間違いない」

 「皆入っている」

 「家族がいるから保険くらい入らないと」

 「営業担当者を信頼している」

 「将来のために保険は必要」

こんなイメージを持っていませんか? 実際よく聞く言葉です。

大手ともなれば、強力な広告代理店と契約し、有名人を宣伝広告のイメージキャラクターに起用するなどして、テレビや新聞、雑誌など各媒体を通して強力な宣伝活動を行ってきました。

派手な宣伝活動と同時に、前述の非常に高い手数料率(付加保険料)などの情報は公開せず、計算すればわかる保険会社にとって不利な数字は、なるべく計算されないように工夫をこらしてきました。「定期付終身保険」や「アカウント型」といわれる複雑な総合パッケージ商品がその典型です。

そうした保険会社の永年にわたる積極的な啓蒙活動によって、消費者の心理には上記のようなイメージが刷り込まれています。刷り込みの基本構造はこうです。

「世の中にはリスクがある」

「それは自分かもしれない。万が一はある」

「何か保険に入らないといけない」

「生命保険会社はあなたのために考える」

「生命保険は互助組織」

「大手は安心」

保険を検討する際によく頭をよぎるイメージです。では、実態はどうでしょうか。わかりやすくするため、大手がよく使う「転換」という手法の例をあげましょう。

現在契約している生命保険を「下取り」し、「新商品」を購入させることを「転換」といいます。下取りした保険料は、新商品の原資となります。

数字や難解な理屈を好まないお年寄りなどは、営業担当者に「お金がかからず新しい商品に乗り換えられますよ」などといわれれば、「そんなものか」と契約してしまうでしょう。

この、「なんとなく」契約させてしまう原動力となっているのが、イメージ刷り込みの効果です。「転換」の実態は契約してしまったお年寄りにとってとてつもない損を強いる、サギだ!といいたくなるような信じられない制度なのです。

史上最低金利の現在、好景気時代に高い利率で販売した生命保険が生保各社の経営を苦しめています。本来そういったリスクにも対処するから「保険」なのであって、「知ったことか! 役員や社員の給料を削れ!」というところですが、大手生保のやり方は違います。「それならば、高い利率の商品を解約させて、現在の低い利率のものに買い換えさせればよい」となるのです。

「転換」をいかにも「新しい商品が有利に購入できるお得な制度」として実体をきちんと理解させることなく巧妙に営業し、契約者にとって有利な高利率な保険契約を、保険会社にとって有利な現在の低い利率の商品に変えてしまうのです。後ほど第5章で実例を解説しますが、「転換」による被害は甚大なものがあります。

中身をしっかり理解できなければ、保険会社の「意向確認書」に署名捺印してはいけません。これは、「今回申し込む保険は自分の意向に合致しています。説明もきちんと理解した上での申し込みです」という主旨の書類です。要するに後日、中身に気がついて問い合わせたり、裁判をしても、「あなたは中身を理解して申し込んだでしょう」といえる証拠(言質)をとるのです。

イメージに騙されてはいけません。普通に考えれば、2,000万円もの商品を「なんとなく買う」ということは考えられません。しかし、実際に起こってきたことなのです。

「中身はよくわからないけれど、保険は安心料。大手だし信用して」という気分になるように、長い時間と膨大な費用をかけてきた生保各社の啓蒙活動の効果はすさまじいものがあります。イメージを駆使した営業部隊の営業力も並大抵ではありません。あなたが思っている以上のノウハウがあります。

騙されないために大事なことは、「保険はシンプルイズベストの法則」、「わからない商品は買わない」という姿勢、そして、生命保険を考えるにあたっては、最低限計算機とメモは手放さないことです。生命保険会社や目の前の営業担当者はあなたの利益を第一には考えていません。全てを疑ってください。

 - あきれた、日本の生命保険