学資保険、積立利率変動型終身保険、ドル建て特殊養老保険のキーポイント
学資保険
利率の高かった頃ならともかく、いまとなっては元本割れの商品も結構あるので、注意が必要です。判断基準はこれだけです、「トータルの払込額と受取額」。お祝い金などといっても、その分こちらの払う保険料が高くなるだけですから、保険会社が特別に祝っているわけではありません。名称は無視して金勘定だけしてください。
途中解約の元本割れを考えると、断然貯蓄をすすめますが、「強制的に引き落とされないと使っちゃう」という方は、特約をすべて排除して、トータルを計算し、できるだけ資金が増えるものを選べばいいでしょう。
積立利率変動型終身保険
「変動」と入っているとリスクを感じてしまう方かもいるかと思いますが、解約しなければ元本割れしない商品です。資産の運用状況に応じて利率が見直されますので、金利の低いいま、将来の金利状況によるメリットを享受しながら、終身の死亡保障が得られる商品です。最低利率が保証されている点が評価されています。
ただし、利率が最低保証の2%で推移した場合、解約返戻金が払込保険料を上回るのは約25年ほどかかります。終身保険や養老保険など貯蓄性のある保険全体にいえることですが、解約返戻金のチェックは忘れないようにしましょう。
米国ドル建て年金支払型特殊養老保険
「米国ドル建てリタイアメント・インカム」などと呼ばれることもあります。円高なので、外資系や乗り合い代理店がよく紹介する商品です。利率がよいですが、外貨ですから為替リスクのある養老保険です。
死亡保険金の額が変動します。契約期間20年、満期保険金が10万ドルだとすると、死亡保険金はずっと10万ドルではなく、基本死亡保険金は5万ドルで、積み立てた払込保険料がこれを超えた場合、比例して増えて行くということです。
60歳満期時に一時金ではなく年金として受け取ると、毎年分割して受け取るかわりに金額が増えて、全額受け取った場合は12万ドルになる、といった具合です。
「円高がさらに進み、とまりそうもない。さっさと払済にしてしまおう」というように自己判断と対処のできる方に向いているといえるでしょう。「終身保険だから掛け金さえ払っていれば放っておけばよい」という感覚の方はリスクが高くなると思います。