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定期保険特約付終身保険(アカウント型保険)

   

生命保険会社は最も積極的に販売し、保険関連書籍では悪名が轟いている保険です。どうしてそうなるのか、実際はどんな保険なのでしょうか。

一昔前まで、漢字系生保の主力商品。現在では総合保障タイプに衣替え

〈積立保険(終身保険)+定期保険+特約〉

積立保険(終身保険)を軸に、掛け捨ての定期保険を盛り込み、さらに医療保険、年金保険などが付けられる複合型の商品です。

そこに含まれた一つ一つの保険が良い商品で、あなたにとって本当に必要かつ適切な選択がなされていれば、いろいろなものが一つで済んで良さそうに思えます。しかし、現実にはなかなかそうはいきません。

定期保険特約付終身保険(アカウント型保険)は、主に漢字系生保が力を入れて販売していました。漢字系生保とは、社名すべてが漢字となっている生保で、日本生命、第一生命、住友生命、明治安田生命、富国生命、朝日生命、太陽生命などがあり、いずれも老舗企業ばかりです。

そして、現在では、総合保障タイプというものに衣替えされている会社が多いようですから、現行の商品という意味では、総合保障タイプのページとあわせてみていただいた方がいいと思います。

バブル期までは養老保険と定期保険を抱き合わせたものでした。養老保険は一定期間保障があり、設定された満期には死亡保険金と同額の保険金が支払われます。その後、国債金利の引き下げとともに生命保険の利率も下がり、資産運用の魅力がなくなり、養老保険は終身保険(積立保険)に変わりました。

さらに最近は、終身保険に定期保険と特約を加えるという基本型が変化して、終身保険も定期保険をいれずに、医療保険や介護保険、年金保険だけという形も選べるようになり、「総合保障タイプ」などと呼ばれるようになりました。

定期保険特約付終身保険(アカウント型保険)はこの「総合保障タイプ」に含まれる形となって商品ラインナップから名前が消えています。保険会社的にいうと、進歩した新しい保険ということになるでしょう。

我々からみると、アカウント型よりもさらにわかりにくくて複雑です。このように、定期保険特約付終身保険(アカウント型保険)は現在、商品名としてはラインナップからなくなっています。あくまで、商品名が消えただけですのでご注意ください。

総合保障タイプについては、「総合保障タイプ」のコーナーをご覧ください。

良いところ(メリット)

定期保険特約付終身保険(アカウント型保険)の良いところを考えてみましたが、難しいものがあります。そこで、商品の良さではなく、向いている人を想像してみました。きっと、こういう方には最適です。
「何でもいいから保険に入っておこう、お金はあるから高くても安くてもまあ大丈夫。面倒臭くなければいい。大手の保険の方がかっこいい」。このような方でなければ、この保険に入るメリット)はみあたりません。

逆に、生命保険会社にとっては大変良いところ(メリット)のある商品というように思えます。
こんなイメージです。あまり病気にかからず、死ぬ確率もかなり低い30歳~60歳までは、「働き盛りの大黒柱を失う大きなリスクなどと称して、いくつもの保険で手厚く保障し死ぬまでに2,000万円以上にもなる高額の保険料を払わせる。でも高額の定期部分は60歳まで。60歳を過ぎて、病気や死亡のリスクが出てきたら医療系特約が残るが、実際はそれほどかかるわけではない。せいぜい高くても200万円くらい。死亡時の保障はファンド部分の100万円だけ。平均通り80歳で死んだとして、おおむね支払いは300万円程度だろう。」

悪いところ(デメリット)

保険料が高すぎ、不要な特約がゴテゴテとついて、どう考えても60歳までに死ななければ元は取れずに大損というケースが多いことです。

平成24年の厚労省調査によれば、日本人男性が60歳までに死ぬ確率は8.1%、女性は4.3%。これには0歳時~60歳まですべての死亡者が含まれており、保険契約を考えている方が35歳だとすれば、この確率はさらに下がることになります。生命保険会社はどう転んでも勝てる勝負、我々はハナから負ける勝負です。

多くは、10年とか15年で更新があり、保険料がグッと高くなります。保険会社のモデル例のほとんどがそうでした。それでも最近は更新時の金額が入っているだけましで、平成一桁、自分が最初に朝日生命から見積りをとった時、「更新」とだけ書かれていて、金額は書いていませんでした。

30歳とか35歳で契約したとして、最初は月2万円程度だったとすると、45歳で更新して4万円、55歳で7万5,000円、65歳で7万円といった具合です。こんな金額、毎月支払うなんておかしいです。こういう商品が販売されていたというのが驚きです。

さらに、結局満期まで払うと、2,000万円を超えるような超高額な保険でありながら、65歳以降に死亡すると受取る保険金はたったの250万円などという商品はざらにありました。

自分も学卒当時、縁故のセールスレディにアカウント型を薦められましたが、お金がありませんから、できるだけ特約を外して契約しました。その後数年して保険について色々と調べて見直しを行い、特約をすべて外した結果、アカウント型ではなく、ただの終身保険になりました。

保険は、終身保険、定期保険、医療保険、失業保険などというようにシンプルに考えるのが自分は良いと思えます。別に生命保険会社に「自由に設計できる」などといわれなくたって、一つ一つ契約すればいいだけの話であり、元々自由に設計できるのですから。一つの保険会社にまとめるメリットは少ないです。

最近は新規参入も多く、保険料を抑えられる保険がたくさんあります。特に定期保険のように生保との付き合いが10年~20年と比較的短い商品などは、破綻リスクも低くなりますから、月々の保険料を抑えた方が利口でしょう。定期保険のページをみてもらえばわかりますが、価格が全然違います。

具体的な定期保険特約付終身保険(アカウント型保険)の商品については、商品例◎◎をご覧ください。

 - 定期保険特約付終身保険(アカウント型)